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報道の片隅で

今日のドリブログ(DreamsComeTrue、中村正人さんのブログ)で
一部報道があった件についての言及がありました。

小さな紙媒体の、末端の立場ではありますが
報道に関わる者として、
やはり触れなければならないテーマであると思い、
私見を述べさせていただきます。
あくまで、私見です。 わかりにくい文章ですが、お付き合いいただければ幸いです。


情報を発信する職場に勤めて、約1年になります。
もともと、強く希望していたわけではないのですが
いくつもの巡り合わせにより、「情報を商品とする」仕事をしています。

その中で、
取材に協力してくれた人の
氏名や居住地、顔写真を掲載することが
弊害を生むのではないか、という不安は、いつも拭えません。

特に、媒体の性質上、取材対象が「子ども」であることが多いので
名前、写真、通っている学校名を
不特定多数に発信することで
子どもの安全を脅かしてしまうのではないか、
もし何かが起きた場合、その責任はどう取るのか。取れるのか。
怖くてたまりません。

もちろん、本人と保護者の理解を得た上で、
確認を重ねて、掲載をしていますし
そういったトラブルを回避するための最大限の努力をしていますが
子どもを狙った事件や、子どもを巻き込む事件が多発している今日、
いつか、何かの事件のきっかけとなってしまうのではないか、と
被害がなかったとしても、
不快なことや危険なことは起こしてしまうのではないか、と
漠然とした不安にさいなまれます。

 しかし、情報というものの性質上、
 具体的であれば、説得力が生まれ、
 情報の価値が上がる、ということも、また事実です。

 たとえば、ある人の体験を掲載する際に
 イニシャル表記や、似顔絵を用いるならば
 リアリティは薄れ、説得力や影響力は低下します。
 もちろん、匿名にすべきケースもありますが
 多くの人に教訓をもたらす体験を
 事実として、姿の見える形で「伝える」こと、が
 報道の、一つの存在意義です。

 「伝える」ならば、「伝わる」ように、具体的に伝えなければならない。
 これは、
 報道する立場に立った者に、課せられる責任であると思います。

とはいえ、同時に、
何をどこまで具体的に伝えれば、十分なのか。
伝えることによる弊害を最小限に食い止める、適正な情報量とは
どのラインなのか。

報道する立場にあるならば
そのラインを、常に、見定めようとすべきだと思います。
報道により、非のない当事者が、不利益や不快を被る、ということは、
本来あってはならないことです。

プライバシーに配慮し、当事者や周辺の方に迷惑がかからない、
公共性がある、有益な報道とは、いったい何なのか。
様々な考え方があり、
「正答」はないのかもしれません。

しかし、報道する立場にある人間は、
報道者として、一社会人として、子どもの手本となる大人として、
常に、「最善のライン」を見極める努力をすべきだ、と思います。


以上は、いち・ひよっこ報道者としての、私見でした。
不甲斐無い文章を最後まで読んでくださって、ありがとうございました。

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コメント

はじめまして。チビタマです。昨日、主人の友人が来てて、その方は某新聞社の方なので、気になってたマサさんのプライバシーについて聞いてみました。
まず、詳細住所について、新聞では、詳細は伝えず、事実のみの扱いになるだろうと。そういった記事を大きく扱うのは、スポーツ紙、週刊誌、TV等であると教えてくれました。詳細住所や、事務所等報道する必要性は無く、行き過ぎ報道だと、その人も言ってました。
でも、あなたの様な、しっかりとした考えをお持ちでいらっしゃる方が発信する情報は、安心できると思います。
頑張ってください。応援してます。

投稿: チビタマ | 2006/07/17 20:19

>チビタマさん
コメント、ありがとうございました。
今回の事件があったことで、自分の立場を考え、悩み、
それでも何か答えを出さなければならない、」と
まとまらないながらも、何とか文章化した記事でした。
実際に、読んでくださった方が、どのように受け止めているのだろうと
不安であった最中、
チビタマさんにコメントいただき、ほっと肩の力が抜けました。
本当にありがとうございます。感謝しています。
これに甘んじず、精進し続けたいと思います。

ぜひ、また遊びにきてくださいね。

投稿: naoko | 2006/07/17 23:58

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